花粉症の薬を保険適応外にするというニュースに対する反応の違いが面白い

先週このニュースが一気に駆け巡りました。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019082200648&g=eco

花粉症の薬を健康保険の保険適応から全て除外するべきだというニュース。

我が家にも花粉症の妻と子供がいますので保険適応から除外されるかもしれないというニュースは他人事ではありません。

今回はこのニュースの通り保険適応から除外することはどうなのかという話ではなくこのニュースに対しての医師と薬剤師の反応の違いが面白かったのでまとめておこうと思います。

ただし、これはどちらが正しいとかどうあるべきだという話ではなく単純に反応の違いが面白かったのでまとめているだけですので悪しからず。

 

 

市販薬は現在だいぶ安くなってきている

まず、おさらいですが以前にブログにも書いていますが現在市販の花粉症の薬はだいぶ充実してきています。

花粉症の症状が出始めましたね…。 我が家での花粉症アンテナ(失礼)は妻と息子です。 この二人が鼻がムズムズ、くしゃみ、目...

そして価格もだいぶ安くなってきているのがわかります。

例えば「アレグラ」という薬。

全く同成分の市販薬は1ヶ月分で800円ほどで購入できます。

3ヶ月で2,400円です。

ちなみに病院で処方箋を発行してもらい薬局で受け取るアレグラの場合3ヶ月分で10,332円ですので3割負担で3,100円ほどです。

これは薬そのものの値段である薬価のみで3,100円です。

病院でかかる診察料や薬局でかかる調剤料などは加味しなくても3,100円です。

ここですでに市販薬を買ったほうが安くなります。

ただし、ジェネリックを使用した場合は病院で処方箋を発行してもらい薬局で受け取るほうが安くなると思います。

もちろんここに点鼻薬や点眼薬などもとなると大きく価格は異なりますが、花粉症の基本治療である抗アレルギー薬とステロイド点鼻はどちらも市販薬で用意することが可能です。

 

このニュースに対する医師の反応

さて本題です。

まず、この花粉症の薬を保険適応外にするというニュースに対する医師(と思われる方々)の意見の多くは

 

「すでに市販薬が発売されている花粉症の薬の保険適応を外しても他の市販薬が発売されていない花粉症の薬を出すことになるのだから逆に医療費が上がる。」

 

というもの。

確かにその通りです。

花粉症にも用いられるビラノアやデザレックス、ルパフィンなどの新しい薬は市販薬はまだ発売されておらず、ジェネリックすら発売されていません。

なのでアレグラなど市販薬が販売されている薬の保険適応が外されたらこれらの保険適応されている薬の処方が増えるだけだというわけです。

さらに、ビラノアやルパフィンなどの新しい薬は市販薬が販売されているアレグラなどの薬と比べて特に効果が優れていると立証されているわけでもありません。(もちろんビラノアやルパフィンの方が効くという人もいますが全体で見るとどちらが優れているというわけではありません。)

費用対効果の観点から見てもアレグラなどのジェネリックの方が高いことが考えられるので不用意に保険適応から外すと無駄に医療費が上がるわけです。

 

このニュースに対する薬剤師の反応

一方で薬剤師の反応で多かったのが

 

「市販薬も安く販売されているから市販薬でも対応可能じゃないか。抗アレルギー薬って高い薬もあるし。」

 

というものです。

これは私が上記で書いた通りで3ヶ月でアレグラのみなら2,400円とそこまで大きな負担にはならないと思います。

もちろん保険適応されるのが最も良いのはどの薬剤師もわかっています。

そりゃリーズナブルで便利な医療が受けられれば一番良いですよね。

ただ無い袖は振れないのですからどこかにしわ寄せが来ることになります。

 

2つの職種の反応の違いがただただ面白い

繰り返しになりますが、このニュースに対する反応はどちらが正しいとかそういうことではありません。

おそらく近い将来、花粉症に限らず何かの薬が保険適応から外れるなどということは起きると思います。(というかすでに議論は始まっています。)

今回私はこの2つの職種での反応の違いって私はすごく面白く見させていただいていてどちらの意見も全くもってその通りです。

 

もう今までのように何でもかんでも保険適応というわけにはいかないのは自明なのでこういった議論もどんどん活発になりそうです。

正直、花粉症の薬よりも風邪に対する抗菌薬とか湿布とかの保険適応を外した方がいいと思いますがそれはあまり言わないでおきましょう…。

 

まとめ

医師も薬剤師も医療費負担が上がらないように、医療サービスの質が上がるようにと常に考えています。

また、市販薬もここ数年でどんどん充実してきています。

しかしまだまだ安いからという理由で保険を使って薬を受け取っている方も多く見受けられます。

ただ、なぜ安くなっているのか。というところを真剣に考えなければ近い将来このように充実した医療は受けられなくなるでしょう。

私は国民みんなが考えるべき問題で、もうすでに手遅れ気味だとすら思っていますが今からでも考えた方がいいと思います。

 

そして最後に保険適応から除外されると薬局が儲かるからだろう!だから賛成なんだろう!と思う方もいるかもしれませんが、それは間違いです。

十中八九、大手のドラッグストアやアマゾン、楽天などの通販で購入する方が多いでしょう。

つまり薬局は多くの花粉症の薬分の利益を失うわけです。

調剤報酬の減額より厳しいことになるかもしれません。

 

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